こんばんは。日本人夫婦の妻mikoです〜。
台湾で会社経営をして7年半。早いものですね〜。
今まで順風満帆だったわけではありません。いろんな失敗をし、大きな問題にぶつかってきました。
今日はそんな台湾で気をつけるべき人事問題ついて書いてみたいと思います。なぜなら台湾で人を雇う時に日本人的感覚で対応すると、ふとした時行き違いが生じ、大切な人材を失うことになるからです。
ぜひ日本から台湾支社をオペレーションしている方や、台湾にまだやってきたばかりで総経理などをされている方は参考にしてください。

これは私がお店を開いて1年後に仕事を短期でお願いしてた日本語ペラペラのIちゃんが最近フェイスブックにあげた内容です。
当時彼女は大学4年生で、授業がない日だけ仕事を手伝ってくれました。
その後大学を卒業して日系の大手不動産会社に就職し、ずっと営業部員で働いています。
書いてある内容を簡単に翻訳すると、
今日は皆さん笑える話を聞いてください〜。 今後の人生計画を考えて、先日会社に離職の意思を伝えました。 今日日本本社の人事部責任者が時間を作ってくれてテレビ電話で面談しました。 あなたはとても優秀な人なので会社に残って欲しい。副社長に昇進させたいと。。。 どうして今普通の営業員である私が副社長に? いくら良い条件をつけても困惑するだけです。 本当に笑っちゃいます。
何が間違いかわかりますか??
彼女がフェイスブックに書いたこと?違う違う。
台湾人の生活にSNSは欠かせません。そして日本人以上にフランクになんでも書いてしまいます。(プライベートすぎる写真も。笑)あなただけにっていう内緒話は台湾ではできません。
よってこの記事を上司も同僚も全員見てしまうということです。
週明けにはあっちこっちから我想提離職(私、会社を辞めたいんです。)という言葉が聞こえてきそうです。大変ですぞ〜。笑
私が考える台湾人が定着しない会社〜5つの原因〜
①慢性的な労務問題
休日出勤の規定などを法律に則ってないと、将来訴えられても自業自得です。今忙しいから仕方ないよね、などという日本人的考えで長時間労働、サービス残業などを強いていては、すぐ辞めていくのは当たり前です。ここは日本じゃありません。
②ハラスメントの常態化
先日日本の同業社長さんが、「4月になり我が社にも新卒の可愛い子ちゃんが入社してきました〜。」とブログに書き込んでいるのを見て驚きました。年齢や性別、既婚か未婚か、ましてや容姿に関してなどを口にする事自体がすでにハラスメントに当たるということを知っておくべきです。台湾では求人募集にさえ性別や年齢を条件に書くことは法律で罰せられます。台湾人はも〜というようなネガティブ発言も注意してください。日本人はすぐ差別発言を口にしがちですので注意しましょう。
③人材育成面での課題
従業員一人ひとりが尊重され、その人それぞれの強みに期待してあげることが重要です。なぜなら台湾人の自己評価は非常に高くポジティブ(肯定的)です。そのため個々に対応した育成システムを整備しておかないと、スキルアップや成長、達成感を実感できず、早期離職に繋がります。自分のメリットを感じない会社に永く留まることはありません。
④コミュニケーション不全、相互不信
職場の人間関係が安定していてストレスがないことが非常に大切です。そのために同僚同士のコミュニケーションの場を与え、お互いの相互理解が進むように配慮すべきです。配置転換も時には必要になります。上司部下の主従関係の中の適度なコミュニケーションももちろん必要ですが、飲み会にしょっちゅう誘うなど(特に単身者の駐在員)度を越さないようにしましょう。日本語能力で差別するのも気をつけましょう。ここは台湾です。
⑤人事評価システムの機能不全
給与や待遇などが明確で、きちんと数値で説明できる人事評価システムがないと、上からも下からも不満が出てきます。目標の数値化、努力や結果がしっかりと反映される昇給システムや役職配置をしないと、不満が溜まって集団離職を招く場合もあります。コロコロとシステムを会社都合で変えるのも禁止です。離職につながります。日本採用と現地採用で待遇が大きく違う場合も要注意です。
とま〜このように、今回彼女がこのまま辞めても残っても、問題噴石でしょうね〜。そもそも日本の大企業なのに、台湾での人事システムをおろそかにするなんて信じれません〜。
実は夫も今、とある会社にお手伝いで行ってるのですが、工場で集団離職があって回らなくなってるんですよ。(日系の会社です。)
知り合いのSOSなんで別にお手伝いすることに私はなんの文句も言わないですが、どうやら給料の話が一切されてません。こんなナァナァな対応なので、人事評価システムとか残業手当の支給基準とか全然コンプライアンスに準じてないんだろうな〜と想像できてしまいます。
これじゃ〜集団離職されますね。
もちろん我が家がお金に困ってるわけじゃないと相手も知っています。しかし労働にはきちんとした対価を払わないといけないという意識が薄い人が日本人には多いような気がします。先日も今治のタオル工場でベトナム人技能実習生がまるで奴隷のように働かされているNHKのドキュメントを見て、いたたまれない気持ちになりました。インターネットが普及する時代、世界的ブランド今治タオルの不買運動までいくかもしれません。我が家ももう今治じゃなくていいよね〜って言ってるぐらいですから。
日本も来年から同一労働同一賃金が施行されます。しかし、国内だけでなく、海外に進出している企業はもっと現地の給与システムなども見直さないといけないんじゃないでしょうか。
台湾だからどれくらいの給与とか、決めつけている人が多すぎませんか?国籍、年齢、性別など関係ないと思いませんか?やったことに対する対価はどの国の人も平等の社内評価で測るべきだと思います。
ユニクロのように世界中同じシステムに則って評価するようなグローバルな企業がこれからは生き残っていくのでしょうね。
(ユニクロは2013年から世界同一賃金で人事評価システムを作っています。)
皆さんはどう思いますか?色々と考えてみてください〜。
miko
コメント
これは思うところある!ここには書けないけどw
すごく同感です。
古い記事だけど読み直したら我ながらいい事書いてました。(自画自賛。笑)
要は、全員【自分のことしか考えない】って文化です。嫌なことが少しでもあったら我慢なんてせずにすぐ“離職”ですしね。
日本では相手の空気を読むとか、察するとか、そんなことが美徳とされてるけど、
こっちでは違いますねぇ。(詳しくは書けないけど。ww)
家族のつながりが強いのも、すごく依存性というか、、、愛情よりも個々の意図や思惑、支配を感じます。
(子は親の援助を期待して、親は子に老後の面倒を期待して。)
だから幾つになっても親も子離れできない、子も親離れできない、、、。そんなふうに感じますねぇ。
(話が家族関係にまで逸れましたが。)