日本の有機JAS認証の希少性と世界のオーガニック市場の現状と展望

無添加食品

こんにちは〜mikoです!今日は当店でも取り扱いが多くなってきた有機JAS認証の商品について、海外のオーガニック市場と比べながら日本の有機JAS認証商品の希少性をご紹介したいと思います。それでは〜いってみよう!

世界のオーガニック市場の現状

2023年には世界の有機食品市場規模は約1,300億ドルに達し、年々成長を続けています。この成長の背景には、消費者の健康志向の高まりや環境への意識の変化があります。特に北米とヨーロッパが市場の大部分を占めており、有機食品の需要は高まる一方です。

しかし、それでもなお有機食品の市場浸透率はまだ限られたものであり、消費者全体の中では一部にとどまっています。

手間暇がかかり、供給量が少ないため価格が高いこと、気候変動での安定供給が難しいこと、それに加えて流通の問題などがその原因として挙げられます。また、有機認証を受けるための厳しい基準や手続きも、生産者にとっては障壁となることが多いです。

日本の有機食品市場の現状

日本における有機食品市場も拡大傾向にありますが、世界に比べるとまだまだ限定的です。

2023年の時点で、日本の有機食品市場規模は約1850億円程度とされています。消費者の関心は高まっていますが、国民全体の約1.5%しか、購入したことがあると答えた人はいません。ですので購入する層はまだ限定的であり、その多くは都市部の健康志向の高い消費者が中心となっています。

有機JAS認証の基準とその希少性

日本の有機食品の認証制度としては「有機JAS(Japan Agricultural Standard)」があります。有機JASは、農林水産省が24年前に制定した有機農産物の認証制度であり、有機農産物や有機加工食品の表示にはこの認証が必要です。

有機JAS認証を受けるためには、大きく分けると以下の基準を満たす必要があります。

有機JAS認証の大きな3つの基準

  • 化学肥料や農薬の不使用: 最低でも3年以上、化学肥料や農薬を使用しない農地で栽培されたものであること。
  • 遺伝子組み換え技術や種苗の不使用: 遺伝子組み換え作物は使用しないこと。
  • 環境保全への配慮: 生態系の保全や土壌の健康を維持するための農法を実践していること。

これらの基準をクリアするためには、農家にとって多大な労力と時間が必要となります。有機JAS認証制度で対象となるのは農畜産物や加工品そのものだけではなく、それらを生産するために経てきた工程も全て対象となります。有機JAS認証マークの表示がある農畜産物や加工品は、有機JASの生産工程を経ていることが証明されているものとなります。

認証を受けるためには「生産工程管理記録」として、生産から出荷までの工程を日々記録しなければなりません。登録認証機関の検査員は、それらの書類審査と圃場の実地検査によって、有機JASに適した生産がされていると認定します。それによって有機JAS認証を受けることができるのです。なお、認証取得後も定期的な検査や更新手続きが必要です。

日本の有機農業の現状と課題

有機農業は日本の全農地面積の0.6%ほどと農林水産省は発表していますが、正式に有機JAS認証をとっているところとなると、さらに少ない0.3%ほどです。

実際のところ日本一の青果市場である東京都大田区にある大田市場で、有機を専門に取り扱っている卸業者はまだいないのが現状です。

有機市場の課題と今後の展望

有機食品市場の成長には、多くの課題が存在します。特に、価格の高さが一般消費者への普及を妨げています。また、昨今の異常気象により、農産物へ与える影響は、有機にとっても同様です。さらに、有機認証を取得するためのコストや手続きの煩雑さも、農家にとって大きな負担となります。

しかし、消費者の健康志向や環境意識の高まりを背景に、有機食品の需要は今後も増加すると予想されています。各国政府や企業も、有機農業の普及に向けた支援策を強化しており、市場の拡大に向けた取り組みが進んでいます。総じて、有機食品市場は、まだ限られた層にしか浸透していないものの、今後の成長が期待されています。

現実に、有機農法をされている農家さんの平均年齢は、慣行栽培の農家よりも低いのです。ですから、これからもっともっと環境や健康に配慮した農家さんが増えることを願っていますし、有機JAS認証を受ける事で、今までの組合を通して卸していた市場から、独自の有機マーケットへ広がり、さらにはSNSを駆使して直接消費者に販売したり、サブスクやクラウドファンディングなどを販売手法にとる農家もどんどん現れ、正当な価格での取引にもつながっていくでしょう。そのようなチャレンジする農家をこれからも応援し続けたいですし、さらには海外にも日本の有機の素晴らしさを、もっと知ってほしいと思っています。

まとめ:有機食品市場の未来と期待

消費者の意識の変化や各国政府の支援策により、より多くの人々が有機食品を手に取るようになることを期待したいと思います。これからの未来、より多くの消費者が健康と環境に配慮した選択をすることで、有機食品市場がさらに発展していくことを願っています。

日本の素晴らしいものたち
小恰好商店

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